![]() | 千と千尋の神話学 (新典社新書38) (2009/06/29) 西條 勉 商品詳細を見る |
今日は大きめに載せてみたよ(笑)
読み終わりました。 <はやい?
早く読んで感想をと思い、昨日一晩で読みました。
割と薄い本だし、語り口もフランクで先生の講義を聴いているみたい。
でもね、内容はやっぱり難しかった。
先生がいろんな例をあげてくれてるんだけど、
読んだことない内容だとちんぷんかんぷんだし、本読み足りないなと思ったお。
中でも興味が湧いたのは銀河鉄道の夜。
銀貨鉄道の夜もまた、「異界」にいく話というわけで例にあがっていたのです。
以前、読みかけてリタイアしたんだけどね。ちゃんと読んだらきっと面白いんだろうなあって。
この本はね、千と千尋の神隠しを、異界訪問譚として読み解く本なんですね。
そして「千と千尋」はなぜ、面白いのか?と帯にも書いてありますが、
先生の答えはこうだと思います。
「それは異界訪問譚だから面白い」
そういう研究をしている人じゃないと少しききなれない言葉かもしれませんが、
昔話っていうのはよくよく分解していくと、「話型」というのになるんです。
話をシンプルにした構造をはっきりさせたモノのことです。
で、異界訪問型の話型ですが、
異界訪問ってのは世界中にあって、
それも何千年も前から、たぶん文字のない時代からありますよ、と。
で、文字のない時代から話がどうやって伝わってきたかわかる?
口承で伝わってきたの。
で、口承で伝わる話って、つまらない話が伝わってくるわけないじゃない?
だから昔話は面白いんだよね。
余談ですがここらへんのことについては、
りんたろは学生時代に小沢俊夫さんの本を読んで、面白いなと思いました。
昔話って何気なく聞いてるけど、
口承で伝わりやすいようによくできているらしいんです。
たとえば昔話に出てくる「色」って原色が多いでしょ?
赤鬼、青鬼とか。桃色鬼とか絶対に出てこない。それはなぜか?
赤や青のほうがわかりやすいから。
で、「千と千尋の神隠し」は宮崎駿のオリジナルだと思うでしょ?
でもそうじゃないんですよ。
面白い昔話のひとつである異界訪問型の話型を、
「千と千尋の神隠し」もとっているんです。
異界訪問の話の例をあげてを読み説いていくと、
「千と千尋の神隠し」もぴたりと当てはまるんです。
千尋が異界に迷い込んだことや、千尋が異界から帰ってこれたことは
千尋の性格とか行動とかのせいじゃない。
異界訪問型の話型だから「千と千尋の神隠し」はああゆう始まり方でああゆう終わり方なんです。
というのが、この本で言っていることだろう、と私は思いました。
詳しくはこの本をお読みいただければ♪
ところで私、本当に大学で「千と千尋の神隠し」を読み解く授業をやったら
面白いと思います。
本当にそんなのあったらいいのにって学生時代に思っていました。
というのも「千と千尋の神隠し」について書いてある本って結構あるんだよね。
確かりんたろが個人的に好きな、小松和彦さんも少し書いてたはず。
いろんな民俗学的なことを少しずつ勉強して、期末に「千と千尋の神隠し」を見たら、
「ああ、これはこんな意味があるんだなあ」ってきっと面白いと思う。
私はちゃんと勉強してないから適当だけどね、
たとえば異界のモノを食べると異界の人間になってしまう「ヨモツヘグヒ」の話は
「千と千尋の神隠し」にも出てくるでしょ?
ハクに丸薬のようなものを食べさせられ、千尋は消えずに済む。
それから千尋は湯屋に富をもたらしたと思うんだけど、
そこは、客人(まれびと)は富をもたらすという考えが入っているんじゃないかとか。
千尋は名前をとられて「千」になってしまうけど、
昔、日本には本当の名前を知られてはいけないから「忌み名」というのがあったよね。
名前をとられるということは、支配されるということ? とか。
それから遠野物語の「迷い家」の話のように、異界のモノを手に入れることができたら家が富む?
千尋は銭婆に髪留めをもらうんですよね。
それがエンディングでキラリと光るんです。千尋は異界のものを持って帰ってきてしまうの。
それがなんだか、彼女の未来を輝かしいものにする予感を、私は感じます。
あとね、あとね、千尋がカオナシを招くシーンね。
吸血鬼が行ったことのない家に入る時、
その家のひとに招かれないと入れないらしいの。
こういう信仰が日本にあるのかどうかはわからないのですが、
そういうのが関係してるかもね。
とか、さ。
そういうふうに見ると、また違う面白さが出てくるんじゃないですか?







